30代から始まった私の育毛体験|40年以上理容師を続けてきて思うこと

「理容師なら、髪のことで悩むことなんてないんじゃないですか?」
以前、そんなことを言われたことがあります。
でも、実際にはそんなことはありません。
私自身も30代の頃から髪のことが気になり始め、これまでさまざまな育毛剤やヘアケア用品を試してきました。
理容師として40年以上、たくさんのお客様の髪を見てきた一方で、私自身も髪の変化を経験してきた一人です。
今回は、そんな私自身の育毛との付き合い方について、少し個人的な話も交えながら書いてみたいと思います。
30代の頃から、少しずつ髪が気になり始めました
私が髪のことを意識するようになったのは、30代前半頃だったと思います。
理容師ですから、毎日のように人の髪を見ています。
そのせいもあってか、自分の髪の変化にも早く気づいたのかもしれません。
特に気になったのが、生え際です。
「以前より額が広くなってきたかな?」
そんなことを少しずつ感じるようになりました。
当時は今ほどインターネットで簡単に情報を調べられる時代ではありません。
育毛について調べようと思っても、今のようにスマートフォンですぐ検索できるわけではありませんでした。
それでも、テレビや雑誌などで育毛剤の情報を見れば気になります。
理容師という仕事をしていることもあり、「自分でも試してみよう」と思うようになりました。
これまで、いろいろな育毛剤を試してきました

それから私は、さまざまな育毛剤を試してきました。
商品を買っては使い、また別の商品を試す。
そんなことを繰り返していた時期もあります。
これまで育毛剤などに使った金額を正確に計算したことはありませんが、100万円を超えているかもしれません。
今振り返ると、「よくそこまで使ったな」と自分でも思います。
それだけ当時は、髪を何とかしたいという気持ちがあったのでしょう。
ただ、いろいろ試してみたからこそ分かったこともあります。
それは、
「育毛剤を使えば、誰でも髪が増える」というほど簡単なものではない
ということです。
もちろん、商品によって違いはありますし、人によって感じ方も違います。
私自身も、使ってみて何らかの変化を感じたものもあれば、特に変化を感じなかったものもありました。
理容室で育毛コースを行っていた時期もあります
私の店でも、以前は頭皮マッサージなどを取り入れた育毛コースを行っていました。
頭皮をマッサージしたり、頭皮の状態を確認したりしながら、お客様の髪や頭皮について考えていくコースです。
当時は私自身も、「何とかお客様の髪を良くしたい」という思いがありました。
ただ、長く続けていく中で、次第に感じるようになったことがあります。
それは、育毛というものを「髪を増やすこと」だけで考えるのは難しいということです。
頭皮を清潔に保つことや、髪を大切に扱うこと、今ある髪をできるだけ良い状態で維持すること。
そういったことも含めて考える必要があるのではないかと思うようになりました。
現在も育毛コースを利用してくださるお客様がいますが、「髪を増やしたい」という目的だけではなく、頭皮マッサージやリラクゼーションとして利用されている方もいます。
私自身、長く理容師を続けてきた中で、頭皮や髪をケアすることには、そういった意味もあるのだと感じています。
理容師として、多くのお客様の髪を見てきました
私自身の育毛体験だけでなく、40年以上理容師を続けてきたことで、多くのお客様の髪の変化も見てきました。
若い頃には髪が多かった方が、年齢とともに少しずつ髪が細くなっていく。
つむじ周辺のボリュームが減ってくる。
生え際が気になってくる。
白髪が増えて、以前とは似合う髪型が変わってくる。
こうした変化は、人によって本当にさまざまです。
同じ年代でも、髪の状態は一人ひとり違います。
そのため、私は「薄くなったから、この方法」という単純な考え方ではなく、髪質や年齢、普段の手入れ、希望する髪型などを含めて考えることが大切だと思っています。
22人の育毛モニターを経験して感じたこと

以前、理容室で育毛についてのモニターを行ったことがあります。
参加していただいたのは22人ほど。
一定期間、育毛剤などを使用していただき、経過を見ながら写真を撮っていきました。
そこで興味深かったのが、同じように育毛に取り組んでも、人によって取り組み方がまったく違ったことです。
きちんと毎日使う人もいれば、なかなか使わない人もいます。
使う量や使い方にも違いがあります。
中には、頭皮をきれいにしようとするあまり、ブラシなどで強くこすってしまう人もいました。
こうした経験から私が感じたのは、
育毛では「何を使うか」だけでなく、「どう使うか」「続けられるか」も大切なのではないか
ということです。
もちろん、これだけで育毛の効果を判断できるわけではありません。
あくまで、私が理容室で実際に経験したこととして受け止めていただければと思います。
髪を増やす」だけが育毛ではないと思うようになりました
若い頃の私は、育毛といえば「髪を増やすこと」だと思っていました。
ところが、自分自身が年齢を重ね、たくさんのお客様の髪を見てきたことで、少し考え方が変わりました。
もちろん、髪が増えれば嬉しい。
これは当然です。
でも、それだけではありません。
今ある髪をできるだけ大切にすること。
頭皮や髪を無理なくケアすること。
自分の髪の状態に合ったヘアスタイルを考えること。
そして、髪が少なくなってきたとしても、それに合わせて髪型を工夫すること。
こうしたことも「髪と付き合っていく」という意味では大切なのではないかと思っています。
AGAについて相談されることも増えました
長年理容師をしていると、AGAや薄毛について相談されることもあります。
実際に、AGAについて治療を受けているお客様や、薬を使用した経験のある方から、髪の変化について話を聞くこともあります。
長年そうしたお客様を見てきたことで、私自身もAGAについて考える機会が増えました。
ただし、ここははっきりお伝えしておきたいと思います。
私は医師ではありません。
AGAの診断や治療を行うことはできませんし、薬を使うべきか、やめるべきかといった医療上の判断をする立場でもありません。
このサイトでは、AGAや医薬品について触れる場合も、理容師として実際に見聞きしたことと、一般的な情報、そして私自身の体験をできるだけ区別してお伝えしたいと思っています。
私自身も、ミノキシジルの外用剤を使ったことがあります
育毛剤をいろいろ試してきた私ですが、最終的には「このまま何もしなければ、少しずつ薄くなっていくのではないか」と感じるようになりました。
日本で販売されている5%のミノキシジル外用剤についても、理容師として多くの方を見てきました。私が見てきた範囲では、多少髪が増えたように感じる方はいても、誰が見ても分かるほど大きな変化を感じた方は多くありませんでした。
そこで、「濃度がもっと高ければどうなのだろう」と自分自身が考えるようになり、日本では承認されていないミノキシジル15%配合の海外製外用剤を取り寄せ、実際に使ってみることにしました。
私の場合は、使用してしばらくすると髪の変化を感じました。
一方で、頭皮に赤みや湿疹が出るようになり、強いかゆみも感じるようになりました。
いったん使用をやめ、症状が落ち着くと再び使うということを繰り返しましたが、最終的には使用を続けることを断念しました。
その後、私は心房粗動を経験し、カテーテルアブレーションによる治療を受けています。
ただし、私自身の経験だけから、使用したミノキシジル外用剤と心房粗動との因果関係を判断することはできません。
この経験については、別の記事で、私自身に起きたことをできるだけ正確に整理してお伝えしたいと思っています。
育毛について、今の私が思うこと
30代から育毛剤を使い始め、理容室でも育毛について取り組み、40年以上お客様の髪を見てきました。
その中で、私の考え方も少しずつ変わってきました。
昔は、
「何か良い育毛剤はないか」
「どうすれば髪が増えるのか」
ということばかり考えていたように思います。
今は、それだけではないと思っています。
髪の状態は人によって違います。
年齢も違えば、髪質も違います。
生活習慣も違います。
そして、髪についてどこまで求めるのかも人それぞれです。
だからこそ、誰かにとって良かった方法が、自分にも同じように合うとは限りません。
これは、40年以上理容師を続けてきて、私自身が感じていることです。
この経験をHairMeで伝えていきたい
このサイト「HairMe」では、これからも薄毛や抜け毛、育毛・発毛についての記事を書いていきます。
ただ、「これをすれば必ず髪が増える」というような答えを押し付けるつもりはありません。
私自身が経験したこと。
理容師として長年お客様の髪を見てきたこと。
理容室で実際に伺ってきた体験談。
そして、一般的に知られている情報。
これらをできるだけ区別しながら、髪について考えるための材料をお届けしたいと思っています。
育毛について悩んでいる方に、
「こんな経験をしてきた理容師もいるんだ」
と、少しでも参考にしていただければ嬉しいです。
関連する記事
① 薄毛の基本
薄毛について、まず基本的なことから知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
→ 薄毛が気になったら、まず知っておきたいこと|理容師が解説
② 抜け毛の基本
「最近、抜け毛が増えた気がする」という方は、正常な抜け毛と気になる抜け毛について整理したこちらの記事も参考にしてください。
→ 髪の毛が抜ける原因とは?正常な抜け毛と気になる抜け毛について理容師が解説
③ AGA
AGAについて基本的なことを知りたい方は、こちらの記事で分かりやすく整理しています。
→ AGAとは?男性型脱毛症の基礎知識と向き合い方|理容師が解説
最後に
私は40年以上、理容師として仕事をしてきました。
それでも、自分の髪については今でもいろいろ考えます。
理容師だから髪の悩みがなくなるわけではありません。
むしろ、自分自身も悩んできたからこそ、お客様の「髪が薄くなってきた」「ボリュームがなくなった」という気持ちが分かる部分もあるのだと思います。
これからも理容師として、そして一人の髪に悩んできた人間として、HairMeでいろいろな経験をお伝えしていきたいと思います。

この記事について
この記事は、マスター銀鋏が理容師としての経験や自身の体験をもとに執筆したものです。
育毛や薄毛、AGAなどについて触れている部分がありますが、医師による診断や治療に代わるものではありません。
特に医薬品の使用や健康上の不安については、自己判断せず、医師・薬剤師などの専門家にご相談ください。
また、この記事で紹介している私自身や理容室での経験は、個人の体験であり、同じ結果が得られることを保証するものではありません。
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