アミノ酸系シャンプーとは?理容師が教える特徴・メリットと注意点

シャンプー売り場やインターネットで商品を探していると、「アミノ酸系シャンプー」という言葉をよく目にします。
「頭皮に優しい」「髪に良い」「洗浄力がマイルド」などと紹介されることも多く、気になっている方もいるのではないでしょうか。
一方で、アミノ酸系シャンプーは洗浄力が弱い、泡立ちが悪いという話を聞いたことがあるかもしれません。
私は理容師として40年以上、さまざまなシャンプーを使い、お客様の髪や頭皮にも触れてきました。現在、理容室で使用しているシャンプーも、アミノ酸系洗浄成分を使った商品です。
実際に使い始めてから約20年になりますが、その間に感じてきたことや、お客様からいただいた感想もあります。
この記事では、アミノ酸系シャンプーとはどのようなものなのか、特徴やメリット、注意点を、理容師としての経験を交えながら解説します。
アミノ酸系シャンプーとは?

アミノ酸系シャンプーとは、アミノ酸由来の洗浄成分を使用したシャンプーのことです。
シャンプーには、髪や頭皮についた皮脂、汗、ほこり、整髪料などの汚れを落とすために、界面活性剤と呼ばれる洗浄成分が使われています。
界面活性剤には、水になじむ性質と油になじむ性質があり、皮脂などの油汚れを水と一緒に洗い流しやすくする働きがあります。
洗浄成分にはいくつかの種類があり、アミノ酸系はその一つです。
一般的に、アミノ酸系洗浄成分は、石けん系などと比べて肌への刺激が穏やかなものがあり、マイルドな洗い上がりを特徴とする商品に使われています。
ただし、アミノ酸系といっても成分は一種類ではありません。また、シャンプー全体の洗浄力や使用感は、ほかに配合されている洗浄成分やコンディショニング成分などによっても変わります。
そのため、アミノ酸系ならすべて同じ使い心地になるわけではありません。
アミノ酸系シャンプーの特徴とメリット
アミノ酸系シャンプーには、次のような特徴があります。
比較的マイルドな洗い上がり
アミノ酸系洗浄成分は、肌への刺激に配慮したシャンプーに使われることがあります。
洗浄力が強すぎると感じるシャンプーが苦手な方や、洗髪後の乾燥やつっぱり感が気になる方にとって、選択肢の一つになるでしょう。
ただし、アミノ酸系だから必ず刺激が少ない、誰にでも合うということではありません。頭皮の状態や商品の処方によって感じ方は異なります。
髪がきしみにくい商品もある
アミノ酸系シャンプーには、洗髪中やすすぎの際に髪が絡まりにくく、指通りの良さを感じる商品もあります。
特に、髪が長い方や、カラーなどで髪の傷みが気になる方にとっては、洗い上がりの指通りも大切なポイントです。
ただし、指通りや髪のしなやかさは、アミノ酸系洗浄成分だけで決まるわけではありません。配合されている油分やコンディショニング成分なども関係します。
洗浄力と泡立ちを調整した商品も増えている
以前は、アミノ酸系シャンプーというと、泡立ちが悪く、洗浄力も弱いという印象を持つ方がいたと思います。
実際、私も以前のアミノ酸系シャンプーには、そのような特徴があったと記憶しています。
しかし、現在は複数の洗浄成分を組み合わせたり、泡立ちを補助する成分を配合したりすることで、泡立ちや洗浄力、すすぎやすさなどを調整した商品もあります。
アミノ酸系だから泡立ちが悪い、汚れが落ちにくいと決めつける必要はありません。

アミノ酸系シャンプーの注意点・デメリット
アミノ酸系シャンプーにも、気をつけたい点があります。
商品によって洗浄力や泡立ちが違う
アミノ酸系シャンプーといっても、使われている洗浄成分の種類や配合の組み合わせはさまざまです。
洗浄力が穏やかな商品もあれば、ほかの洗浄成分との組み合わせによって、しっかりと洗い上がる商品もあります。
整髪料をたくさん使う方や、皮脂が多くべたつきやすい方は、洗い上がりが物足りないと感じることもあるでしょう。
大切なのは、アミノ酸系という名前だけで判断せず、自分の汚れの状態や好みに合う洗浄力かどうかを確認することです。
アミノ酸系なら誰にでも合うわけではない
アミノ酸系シャンプーは、頭皮への刺激に配慮した商品に使われることがありますが、すべての人に合うわけではありません。
使い始めてからかゆみや赤み、乾燥などが気になる場合は、無理に使い続けないようにしましょう。
また、頭皮トラブルの原因はシャンプーだけとは限りません。症状が続く場合は、皮膚科に相談することも大切です。
価格が高めの商品もある
アミノ酸系シャンプーには、サロン専売品や比較的価格の高い商品もあります。
ただし、高価だから必ず良い、安価だから良くないというわけではありません。
以前、私も1本8,000円ほどの高価なシャンプーを使ったことがありますが、髪がギシギシしてしまい、数日で使用をやめた経験があります。
価格よりも、自分の髪や頭皮に合っているか、使い続けやすいかを大切にしたいところです。
アミノ酸系シャンプーの成分表示はどう見る?
アミノ酸系シャンプーを選ぶときは、商品の裏側にある全成分表示を確認する方法があります。
代表的なアミノ酸系洗浄成分には、次のようなものがあります。
- ココイルグルタミン酸Na
- ココイルグルタミン酸TEA
- ラウロイルメチルアラニンNa
- ココイルグリシンK
- ラウロイルサルコシンNa
成分名に「グルタミン酸」「アラニン」「グリシン」「サルコシン」などが含まれるものは、アミノ酸由来の洗浄成分を見分ける手掛かりになります。
ただし、成分表示にアミノ酸系洗浄成分が一つ入っているだけで、シャンプー全体がアミノ酸系の特徴を持つとは限りません。
シャンプーには、ほかの洗浄成分や泡立ちを補助する成分、髪の指通りを整える成分なども組み合わされています。
例えば、ベタイン系の成分は、アミノ酸系とは別の種類の界面活性剤です。また、泡立ちなどを補助する成分が一緒に配合されることもあります。
成分名だけですべてを判断するのは難しいため、あくまで選ぶ際の参考として考えてください。
理容室で約20年使い続けているアミノ酸系シャンプー

ここからは、私が理容室で長年使っているシャンプーについてお話しします。
現在、お客様のカット前後に使っているシャンプーは、約20年前から変わっていません。
当時、妻の手荒れがひどく、いろいろなシャンプーを試していました。理容師は仕事で何人ものお客様をシャンプーするため、水や洗浄剤に手が触れる時間が長くなります。
冬になると指がひび割れるほどで、少しでも負担を減らせるものはないかと考えていました。
そんなときに出会ったのが、現在使っているサロン専売品のシャンプーです。
アミノ酸系洗浄成分を使用した商品で、泡立ちはクリーミーで、少ししっかりした泡になります。
使い始めた当初、以前のシャンプーと比べて洗浄力に大きな違いがあるとは感じませんでした。
一方で、すすぎやすさは良くなったと感じています。流すときに髪がギシギシしたり、指に絡まったりすることが少なく、乾かした後もサラサラと自然に髪が流れるような仕上がりでした。
また、香りも気に入っています。ナチュラルなアロマティックの香りで、強すぎず、ほのかに感じる程度です。
お客様からも「いい香りだね」と言っていただくことが多く、男女を問わず評判が良いシャンプーです。
妻の手荒れについても、以前に比べてほとんど気にならない状態になりました。ただし、現在は手荒れ用のクリームも使っており、シャンプーだけで改善したとは考えていません。
理容師の仕事では、水に触れる時間そのものも長いため、シャンプーだけで手荒れを完全に防げるわけではないと感じています。
お客様からも好評だったシャンプーの使用感

このシャンプーを使い続けている中で、印象に残っているお客様のエピソードがあります。
ある女性のお客様が初めて来店されたとき、カット前に一度だけシャンプーをしました。
本来はカット後にもシャンプーをする予定でしたが、時間の都合でそのまま乾かしてお帰りになりました。そのため、コンディショナーなどは使っていません。
数日後、その方から「お店で使っていたシャンプーの名前を教えてほしい」と連絡がありました。
普段いろいろなシャンプーを使っているそうですが、髪に引っ掛かり感があり、手触りが良くないことが多かったそうです。
ところが、当店でシャンプーをした後は、髪がサラサラになり、指通りがとても良かったとのことでした。
商品名をお伝えすると、当店で販売もしていることを知り、購入していかれました。
このときは、一度シャンプーをしただけで、コンディショナーも使っていません。それだけに、私自身も長年使ってきたシャンプーの使用感に、改めて安心感を覚えました。
また、ある男性のお客様も、ちょうどシャンプーを探していたということで購入されました。
次の来店時には2本購入されましたが、ほとんど奥様に使われてしまったそうです。奥様も洗い上がりのサラサラ感や香りを気に入ってくださったとのことでした。
このように、当店では男性向けとして使っているシャンプーですが、女性のお客様にも好評です。
もちろん、これらはお客様個人の感想です。すべての方が同じような仕上がりになるわけではありませんが、長く使い続けている理由の一つになっています。
アミノ酸系シャンプーは薄毛にも良いの?
アミノ酸系シャンプーは、頭皮への刺激に配慮した商品に使われることがあるため、薄毛が気になる方にも関心を持たれています。
ただし、ここは誤解しないでいただきたいところです。
アミノ酸系シャンプーを使ったからといって、髪が生えてきたり、薄毛が改善したりするわけではありません。
シャンプーの基本的な役割は、髪や頭皮の汚れを落として清潔に保つことです。発毛を促すこととは別の話になります。
私自身も、薄毛が気になり、育毛剤などを使ってきました。その経験からも、シャンプーに発毛効果を期待しすぎることはおすすめしません。
一方で、頭皮の汚れをきちんと落とし、洗髪後に乾燥やかゆみが気になりにくい、自分に合ったシャンプーを使うことは、日常の頭皮ケアとして大切だと考えています。
薄毛が気になる場合は、シャンプーだけで何とかしようとせず、必要に応じて専門の医療機関に相談することも考えてみてください。

まとめ|アミノ酸系という名前だけでなく、使い心地も大切
アミノ酸系シャンプーは、アミノ酸由来の洗浄成分を使用したシャンプーで、比較的マイルドな洗い上がりを特徴とする商品に使われています。
ただし、アミノ酸系ならすべて同じ洗浄力や泡立ちになるわけではありません。ほかの洗浄成分や配合成分によって、仕上がりや使用感は変わります。
私自身、理容室で約20年使い続けているアミノ酸系シャンプーがあります。泡立ちやすすぎやすさ、髪の指通りなどが気に入っており、お客様からも好評をいただいています。
一方で、同じ商品でも人によって感じ方は違います。私には少しギシギシするシャンプーでも、お客様には気にならないということもありました。
大切なのは、アミノ酸系という表示だけで決めるのではなく、自分の髪質や頭皮の状態に合っているかどうかです。
シャンプーは毎日使うものですから、洗浄力や泡立ち、すすぎやすさ、洗い上がりなどを確認しながら、自分に合った一本を見つけてください。
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