男性の髪型の中でも震災刈りが流行っています。大正12年の関東大震災直後に流行した男性の髪型。
別名、復興刈りとも言われていますが、基本は7分3分あるいは8分2分のサイドの短いほうをより短く刈って、クシを梳かす、なぜるだけで分髪スタイルが出来上がる髪型です。
ハサミで刈り上げたり、バリカンをいれて超短くしたり、またラインを入れたり、パーマやアイパーでヘアアレンジしたりと、その規格もハッキリとしたしなくなっています。また海外のサッカー選手がきっかけで流行りだしたこともあり、ニューヨークバーバースタイルといった言葉でも使われています。
これから震災刈りをしてみたいという方や震災刈りをやめて伸ばし始める時の注意点など、理容師の経験から解説したいと思いますので、ぜひ参考にして下さいね^^
そもそも震災刈りの由来とは?
1923年(大正12年)に発生した関東大震災直後の復興作業をする男達が簡単に七三または八二分けができてしまうことで流行したのが震災刈りの由来です。
関東大震災後の復興を願う男たちに流行した髪型ということから、別名復興刈りと言われているのですね。
普通の分け目入れる髪型はクシできっちりととかしてから七三ないし八二ラインに分けるのですが、震災刈りはサイドの短いほうをより短く刈ってしまうので、横に流すだけで分けた髪型ができてしまいます。
由来はこういったことですが、最近の震災刈りは昔と違ってかなりアレンジされています。ごく一部の方は昔ながらの震災刈りをやっていましたが、最近の流行は、ロシアでのサッカーワールドカップでの海外選手がやっていたのがきっかけでした。
もちろん若い方たちは震災刈りという言葉すら知らなかったはずです。それに海外の方が震災刈りということで作ったスタイルではありません。
ニューヨークバーバースタイルというように、昔流行ったバーバースタイル。主にバリカンを入れて短く刈り上げたスタイルのアレンジだったはずです。
やってみたいなぁ・・・でも不安^^;
ラインを入れたりも見受けられ、かなりの斬新さに注目する方も多かったはずです。
そういった経緯から芸能人にも流行りだし、「これは昔流行った震災刈りをアレンジしたものだよ」となったのだと思います。
現代では、分けた髪型が基本ですが、こうすべきだという決まりはありません。
オーダーする時はバリカンの薄さや分け目の位置、ラインを入れるのかなど、事細かく説明してくれたほうが技術者的には助かるのですが、スタイルブック等の写真を見せて、ここはもう少し長めとか、短めにとかのオーダーをするようにすれば失敗はないのかなと思いますね。
震災刈りのオーダーにおけるポイント
オーダーする時のポイントをいくつか書いてみます。
生え際の左右の生え方によって、もう少し中めに分髪する場合も多いですね。
バリカンを何ミニにするのか、あまり派手に見えないようにしたいならハサミで厚めにするかを決めます。
最近はフェードカットといって、1mm以下、0.1mmのバリカンといった超薄いミリ数を入れることが多くなっています。
8cmぐらいが標準ではないかなと思いますが、もっと短くしてもグリースをつければ寝かせることもできますので相談してみて下さいね。
基本的には高めの刈り上げになりますが、最近では反対側をツーブロックにする人も多くなっています。
片側が震災刈りで反対側がツーブロックとなると、ツーブロックヘアと言っても良いかもしれませんが、左右アンバランスなアシンメトリーなので、やはり震災刈りが正解なのかもしれないですね。
バックの刈り上げはアシンメトリーな左右のサイドをつなげることになりますので、ここは技術者の腕の見せ所ですね。
中には、バックの毛を刈り上げず、少し残したアメリカンなヘアの方もいますので、ホント色々なパターンがあります。
震災刈りでパーマやアイパーをかける
震災刈りでは、グリースを付けてセットすることが多いのですが、どうしても毛のの流れに逆らって流さないくてはならない部分があります。
ドライヤーでうまくすれば収まりますが、特に渦の部分なんかは毛の流れがあちらこちらと向いているので中々収まらない方も多いのが事実。
渦の部分や後頭部あたりの髪の毛は流したい方向に向かない方がほとんどなのです。
そこでパーマやアイパー・アイロンパーマなどをかけることで、セットがしやすくなり、よりオシャレを楽しむことができるのです。
ロッドで巻いたパーマです。アイロンで行うパーマと違って、濡れているときのほうがしっかりとウェーブがありますが、乾かすと伸びていきます。
アイロンパーマと違って、髪を動かしやすいのがメリットですね。
アイパーを施すのが、震災刈りでは一番セットがやりやすいのではと思います。根元をしっかりとアイロンで折って寝かせます。ただ、根元だけしか効いていないので、比較手持ちは悪いのがデメリットですが、アイパーをかけて、グリースを付ければ、かなり活動的な髪型になりなすね^^
また、丸いアイロンを用いてアイロンパーマをかけるのもありです。こちらはアイパーと同じで、濡れている時はゆるく、乾かすと決まってきますので、セットが非常に楽にできます。
震災刈りをやめて違う髪型にする時のポイント
震災刈りの一番のデメリットが、震災刈りをやめたい時にしばらく我慢しなければならないからです。なんといっても左右アシンメトリーでアンバランスな髪型だからですね。
違う髪型に変えたい時は、短く刈り込みをいれた方が伸びるまで待たないと仕方がないのですが、一番多いのが、ツーブロックヘアにしている髪型です。
また今流行りのバーバーヘアに変化するのもありですね。
震災刈りをやめて伸ばしたいと考えている方は、同じ短髪・ベリーショートなのでスムーズに変化できると思います。
なお、震災刈りから一気にスポーツ刈りに変化させる方もいました。こちらの場合も、分髪で短くしたほうはまだ短いですが、ほぼ分からないように調整はできますよ。
まとめ
日本でも再ブームになっている震災刈りについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
サイドの片側を短く刈り上げた左右アシンメトリーな髪型ですが、きっかけは海外サッカー選手だったために、昔流行った震災刈りよりずいぶんバリエーションが増えています。震災刈り風といいても良いかもしれません。
必ずバリカンを入れるということもありませんので、はじめてで不安だなと思っている方なら、まずはハサミ刈りで厚めに自然な刈り上げから始めてもいいでしょう。
またパーマやアイパー・アイロンパーマをかけるとセットが簡単になりますし、より活動的な髪型になります。
震災刈りをやめて伸ばしたい、違う髪型にしたい方は、しばらく左右が違いますが、まずはツーブロックヘアやバーバーヘア、スポーツ刈りなどにすれば良いでしょう。あまりにも超短い髪型以外は坊主にすることはありませんが、オシャレボウズというのも良いかもしれませんね。