育毛剤は本当に効く?理容師が教える効果と選び方・注意点

マスター銀鋏

育毛剤を付ける男性

「育毛剤を使えば、本当に髪は増えるのだろうか?」

薄毛や抜け毛が気になり始めると、育毛剤の広告や口コミが気になる方も多いのではないでしょうか。長く使っているのに変化を感じられなかったり、次々と違う商品を試したりしている方もいらっしゃると思います。

私は40年以上、理容師として多くのお客様の髪の悩みに向き合ってきました。また、自分自身も30代前半からさまざまな育毛剤を試してきました。これまでに使った金額は、100万円を超えているかもしれません。

その経験から感じているのは、育毛剤と呼ばれる商品なら、どれも同じように髪が増えるわけではないということです。

この記事では、理容師として見てきたお客様の変化と、私自身が育毛剤を使ってきた経験をもとに、育毛剤に期待できることや選び方、注意点についてお話しします。

なお、私は医師ではありません。ここで紹介する内容は、理容師としての経験や個人の体験であり、医学的な診断や治療の代わりになるものではありません。

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1. 育毛剤は本当に効くのか?

最初にお伝えしたいのは、育毛剤の効果は、商品に含まれる成分や目的によって異なるということです。

頭皮を健やかに保つことを目的とした商品もあれば、脱毛の予防や育毛を目的とした医薬部外品、発毛を目的とする医薬品もあります。

そのため、「育毛剤を使えば髪が増える」と一括りに考えることはできません。

理容師として見てきたお客様の変化

私の店では、育毛モニターに22名のお客様が参加されたこともあり、薄毛や育毛剤についてお話しする機会が多くありました。

22人の育毛モニターを見て感じたことについては、こちらの記事で紹介しています。

理容師が22人の育毛モニターを見て感じたことはこちら

これまで育毛剤を使ってきたお客様は数え切れないほどいらっしゃいます。

話題の商品を使えば、少しでも髪が戻るのではないか。今より薄くなるのを防げるのではないか。そうした期待を持って使い始める方が多かったように思います。

一方で、長く使っていても期待した変化が分からず、費用のこともあって使用をやめた方もいました。

「抜け毛が減った気がする」というお話を聞くことはありましたが、それが育毛剤によるものなのか、季節による変化やヘアサイクルの影響なのか、理容師の立場では判断できません。

私自身の経験でも、一般的な育毛剤や養毛料を使って、髪が明らかに増えたと感じることはありませんでした。

ただし、これは私が使ってきた商品や、私の周囲で見てきた範囲での話です。すべての育毛剤に効果がないという意味ではありません。

2. 育毛剤と発毛剤は何が違う?

育毛剤・発毛剤・頭皮ローション

育毛剤を選ぶときには、まず商品の分類と目的を確認することが大切です。

医薬部外品の育毛剤

育毛剤 医薬部外品

医薬部外品の育毛剤には、承認された有効成分を配合し、育毛や脱毛の予防などを目的とする商品があります。

例えば、センブリエキスやグリチルリチン酸ジカリウムなどを配合した商品があります。

ただし、これらの成分が含まれているからといって、誰でも髪が増えると保証されるわけではありません。商品ごとの効能・効果を確認し、過度な期待を持たずに使うことが大切です。

頭皮用ローションや養毛料

頭皮ローション

頭皮用ローションや化粧品に分類される養毛料などもあります。

頭皮を保湿したり、髪や頭皮を健やかに保ったりすることを目的とする商品です。

私自身も、現在は頭皮用のスカルプローションを使っています。髪が明らかに増えたという変化は感じていませんが、頭皮のケアを続けることや、使うことによる安心感も理由の一つかもしれません。

ただし、頭皮をケアすることと、薄毛の原因に直接対処することは別に考える必要があります。

発毛を目的とする医薬品

発毛剤リアップ

発毛を目的とする医薬品の一つに、ミノキシジル外用薬があります。

日本皮膚科学会の診療ガイドラインでは、男性型脱毛症に対するミノキシジルの外用が推奨されています。

ただし、医薬品であっても、すべての人に同じような効果が得られるわけではありません。また、使用できる人や用法、注意点は製品によって異なります。

大切なのは、商品名や広告の印象だけで判断せず、どのような目的の商品なのかを理解することです。

3. 私が30代前半から育毛剤を使い続けてきた理由

私自身が育毛剤を使い始めたのは、30代前半のころです。

特に気になったのは、額の生え際でした。左側のM字部分におくれ毛が増え、少しずつ生え際が上がってきたように感じたのです。

当時は、まだ現在ほど薄毛が進んでいたわけではありません。これ以上悪化させたくないという思いと、できれば元の状態に戻ってほしいという期待がありました。

理容関係のメーカーが扱う商品や、お客様から聞く情報にも関心があったため、さまざまな育毛剤を試しました。

刺激が強い商品に期待していた時代

当時使っていた育毛剤には、頭皮がジンジンするもの、カーッと熱くなるもの、スーッと冷たく感じるものなどがありました。

頭皮にこれだけ刺激があるのだから、血行がよくなって髪が生えるのではないか。そんな期待を持っていたのを覚えています。

しかし、使ったときに強い刺激を感じることと、髪が増えることは別です。

私自身、刺激が強い商品で頭皮がかぶれた経験もあります。使い心地が合わない商品を無理に続ける必要はないと、今では考えています。

長く使える商品には、使い心地も大切

当時は、ヘアサイクルの関係もあるため、少なくとも6か月ほど使わないと変化が分からないと考え、できるだけ長く試すようにしていました。

一方で、保湿力が強くても、ベタついたり、乾いたときに髪がパリパリになったりする商品は続けにくいものでした。

長く使えたのは、比較的刺激が少なく、使い心地が自分に合っている商品でした。

ただし、長く使い続けられたことと、髪が増える効果を実感できたことは別です。

残念ながら、私が試してきた一般的な育毛剤や養毛料では、期待していたような明らかな変化は感じられませんでした。

それでも、使っていなければ、もっと薄毛が進んでいたのかもしれないという思いはあります。ただ、それを確かめることはできません。

4. フォリックス15で髪が増えた体験と、使用を中止した理由

フォリックス15

ここからは、私自身の体験の中でも、大きな変化を感じた出来事についてお話しします。

これまでさまざまな育毛剤を使ってきましたが、明らかに髪が増えたと感じたのは、海外から入手したミノキシジル15%配合の「フォリックス15」を使用したときでした。

約3か月半で、周囲にも分かる変化があった

育毛剤を使っていても、私の薄毛は少しずつ進んでいるように感じていました。

そこで使い始めたのが、ミノキシジル15%配合のフォリックス15です。

使用して約3か月で髪の変化を感じ始め、2、3日たつと、明らかに増えているように思いました。

額のM字部分や頭頂部を中心に変化があり、約3か月半がたつころには、自分でも驚くほど髪が増えたと感じました。

周囲の人からも変化を指摘され、普段は率直な感想を言う妻からも、髪が増えたことを認めてもらいました。

これまでの育毛剤では、増えたような気がするという程度で、はっきりした変化を感じられませんでした。そのため、このときの変化は、私にとって非常に印象的な体験でした。

ただし、これは私個人の体験です。フォリックス15を使えば誰でも同じ変化が得られるという意味ではありません。また、海外製の15%配合製品は、日本国内で承認された一般用ミノキシジル外用薬と同じものとして扱うことはできません。

頭皮のかゆみや湿疹が出た

髪の変化を感じた一方で、使用を続けるうちに、頭皮にかゆみや湿疹が出るようになりました。

特に、塗布していた額のM字部分と頭頂部に症状が現れました。

かゆみが強くなったため、いったん使用を休み、湿疹が治まると再び使うことを繰り返しました。しかし、次第に頭皮が赤くなり、使用を続けることは難しいと感じました。

髪が増えたという実感があっただけに残念でしたが、頭皮の状態を考え、塗布を中止しました。

その後、不整脈を経験した

フォリックス15の使用をやめるきっかけとなった出来事が、心房粗動という不整脈でした。

仕事中に立っていられないほどの症状が出て、医療機関で心拍数が非常に速くなっていることが分かりました。その後、救急搬送されて治療を受け、カテーテルアブレーションという治療も受けました。

ただし、ここは誤解のないようにお伝えしておきます。

私の不整脈とフォリックス15との因果関係は分かっていません。

不整脈のような症状は、フォリックス15を使う前から、ときどき感じていました。症状が起きた時点では、頭皮の症状のために塗布を中止していました。担当の医師や看護師にミノキシジルとの関係を尋ねましたが、原因を特定することはできませんでした。

したがって、私の体験だけで、フォリックス15が不整脈の原因だったと結論づけることはできません。

一方で、ミノキシジルを含む製品には使用上の注意や副作用の可能性があります。頭皮のかゆみ、赤み、湿疹などが出た場合は使用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。動悸や胸の痛み、めまいなど、気になる全身症状がある場合も、自己判断で使い続けないことが大切です。

私自身はこの経験から、ミノキシジルを含む製品を再び使うことに不安を感じるようになりました。

フォリックス15を使った体験については、こちらの記事でも紹介しています。

ミノキシジル15%配合の海外製外用剤を使った体験はこちら

理容室のお客様が使っていた発毛剤と、その後の様子

発毛剤

理容室では、リアップを使っていたお客様がかなり多くいらっしゃいました。

その中には、少し髪が増えたように感じられる方もいました。私自身、お客様の髪を実際に見たり、触れたりする中で、変化を感じたこともあります。

一方で、使用を途中でやめた方も多くいらっしゃいました。期待していたほどの変化を感じられなかったことや、費用の負担に加え、頭皮のかゆみ、髪がネバネバしたり、乾くとパリパリしたりする使用感が気になったというお話も聞きました。

最近では、リアップだけでなく、スカルプD メディカルミノキ5や、ロート製薬のリグロEX5を使っているお客様もいらっしゃいます。

スカルプD メディカルミノキ5を使っているお客様は、使用を始めて約3か月とのことですが、以前より髪にボリュームが出やすくなったように感じているそうです。

この方は以前リアップも使ったことがあり、そのときはかゆみが出たため使用をやめたそうです。現在使っているスカルプD メディカルミノキ5では、今のところかゆみは感じていないとのことでした。

ただし、ボリュームの変化については、現時点ではお客様ご本人の実感です。使用期間もまだ約3か月のため、製品による効果だと断定することはできません。

また、リグロEX5を使っていたお客様から、頭皮の状態を見てほしいと相談されたこともあります。

頭皮を目で確認し、頭皮スコープでも観察したところ、少し湿疹のように見える部分がありました。ご本人も多少のかゆみを感じていて、気になっていたようです。その後、このお客様は使用を中止されました。

もちろん、これらは私が理容師として接してきたお客様の一例であり、すべての方に同じ変化や症状が起こるということではありません。また、頭皮に変化が見られた場合でも、その原因が発毛剤にあると、見た目だけで判断することはできません。

発毛剤を使っていて、かゆみや湿疹のような症状が出た場合は、無理に使用を続けず、製品の説明書に従って医師や薬剤師に相談することが大切です。

発毛剤を選ぶ際には、期待できる効果だけでなく、頭皮の状態や使い心地、費用、継続できるかどうかも考えておきたいところです。

5. 育毛剤を選ぶときに気をつけたいこと

これまでの経験から、育毛剤を選ぶときには、広告の印象や刺激の強さだけで判断しないことが大切だと感じています。

目的に合った商品を選ぶ

まずは、頭皮の保湿やケアを目的としているのか、育毛や脱毛の予防を目的としているのか、それとも発毛を目的とする医薬品なのかを確認しましょう。

目的が違えば、期待できることも異なります。

成分や使用上の注意を確認する

商品に含まれる成分、使用方法、使用できない人、注意事項などを確認してください。

特に医薬品は、自己判断で使用量を増やしたり、推奨された使い方から外れたりしないことが大切です。海外から入手した製品についても、国内で承認された製品と同じように考えないようにしましょう。

刺激が強いほどよいとは限らない

頭皮がスースーする、熱く感じる、ジンジンするといった感覚があっても、それだけで育毛効果が高いとはいえません。

かゆみや赤み、湿疹などの異常が現れた場合は、使用を中止して専門家に相談してください。

変化が分からないからと、次々に商品を替えない

私自身、さまざまな商品を試してきました。また、お客様の中にも、話題の商品を次々と試す方がいらっしゃいました。

しかし、商品を替え続けるだけでは、何が自分に合っているのか判断しにくくなります。

使用期間や変化を記録しておくと振り返りやすくなりますが、効果を確認するために、頭皮に異常が出ている商品を無理に使い続ける必要はありません。

薄毛の原因が気になる場合は、医療機関に相談する

薄毛にはさまざまな原因があり、育毛剤だけでは対応できない場合もあります。

特に、薄毛が徐々に進行している場合や、急に抜け毛が増えた場合、頭皮に炎症などの症状がある場合は、皮膚科などの医療機関に相談することをおすすめします。

男性型脱毛症(AGA)などでは、医師による診断のうえで治療薬が検討されることがあります。治療薬には副作用や使用上の注意もあるため、効果だけでなく、リスクについても説明を受けて判断することが大切です。

6. 育毛剤だけでなく、日頃の生活習慣にも目を向ける

髪の悩みがあると、どうしても育毛剤などの商品に目が向きがちです。

もちろん、目的に合った商品を使うことも選択肢の一つですが、日々の生活習慣にも目を向けたいところです。

食事のバランスを整えることや、質のよい睡眠を心がけることは、髪だけでなく健康全般にとって大切です。

ただし、生活習慣を整えれば、すべての薄毛が改善するというわけではありません。必要以上に自分を責めず、原因に応じた対処を考えることが大切です。

7. まとめ|育毛剤は目的を理解し、過度な期待を持たずに選ぶ

私は30代前半から、さまざまな育毛剤や頭皮用ローションを使ってきました。理容師としても、多くのお客様が育毛剤を試す様子を見てきました。

その経験から感じているのは、育毛剤を使えば必ず髪が増えるわけではないということです。

私自身、一般的な育毛剤では明らかな変化を感じませんでしたが、フォリックス15では髪が増えたと実感しました。一方で、頭皮に湿疹や赤みが出て使用を中止し、その後に経験した不整脈との因果関係も分かっていません。

一つの体験だけで、商品全体の効果や安全性を判断することはできません。

育毛剤を選ぶときは、商品の目的や成分、使用上の注意を確認し、自分に合ったものを選ぶことが大切です。薄毛を改善したいという気持ちが強い場合は、広告だけで判断せず、医療機関に相談することも検討してください。

理容師としてお伝えできるのは、私自身が経験したことや、お客様と接する中で見聞きしてきたことです。医療的な判断は専門家に委ねながら、髪の悩みと落ち着いて向き合うための情報を、これからもお伝えしていきたいと思います。

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ABOUT ME
マスター銀鋏
マスター銀鋏
ヘアーサロンマスター
理容師歴40年以上。長年ヘアサロンを経営し、多くのお客様の髪の悩みに向き合ってきました。 髪や頭皮、ヘアスタイルなどについて情報を発信しています。 ※当サイトでは、医療行為や診断・治療を行うものではありません。医薬品や治療などについては、医師・薬剤師などの専門家にご相談ください。
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