抜け毛が増える季節はある?秋に抜け毛が増えたと感じる理由を理容師が解説

「最近、抜け毛が増えた気がする」
「シャンプーをすると、いつもよりたくさん髪が抜ける」
「秋になると抜け毛が増えるけれど、このまま薄毛にならないだろうか?」
理容室でも、こうした相談を受けることがあります。
私自身、40年以上理容師を続けてきましたが、抜け毛については長年気にして見てきました。
現在も、育毛コースとして頭皮ケアを月2回受けている方や、カットのたびに頭皮ケアをされる方がいます。
そうしたお客様は、同じ方の髪を継続して触ったり、頭皮スコープで確認したりできるため、季節による髪の変化を比較的よく見ることができます。
私の経験では、秋に抜け毛が増えたと感じる方は少なくありません。
ただし、
抜け毛が増えた=薄毛になった
ということではありません。
今回は、私が長年の理容師経験の中で実際に見てきた髪の変化を中心に、季節と抜け毛についてお話しします。
- 秋に抜け毛が増えたと感じる方は多い
- 「抜け毛が増えた=薄毛」ではありません
- 抜け毛が多い時期を過ぎると、また元に戻っていく
- 頭皮スコープで見ると、その後に短い髪が見えてくる
- 毎年同じように見えても、抜け毛が増える時期は変わってきた
- 秋だけでなく、春先に抜け毛が増える方もいます
- 抜け毛の本数だけで、薄毛かどうかを判断しない
- 抜け毛の本数には、人によって違いがあるのでは?
- 髪がどこまで伸びるかにも、個人差があります
- 「抜け毛が多い」ということは、それだけ髪があるという見方もできます
- 抜け毛が気になるなら、理容師に髪の状態を聞いてみるのも一つの方法
- 抜けた髪を見ると、どんなことが分かる?
- 抜け毛が増えたときは、まず髪全体を見てみましょう
- まとめ|抜け毛が増えたからといって、すぐに薄毛とは限りません
秋に抜け毛が増えたと感じる方は多い
私の経験では、抜け毛が増えたと感じる時期として、特に多いのが夏の終わりから秋にかけてです。
夏の暑い時期には抜け毛が少ない傾向があり、その分、ヘアサイクルの中で退行期から抜け毛になる髪が、夏の終わりから秋にかけて一気に増えるのではないかと私は考えています。
ただし、ここで書いているヘアサイクルについての考え方は、あくまで私が長年お客様の髪を見てきた中で感じていることです。
医学的な仕組みを私が説明できるという意味ではありません。
「抜け毛が増えた=薄毛」ではありません
まだご自身では薄毛を感じていない方でも、急に抜け毛が増えると、
「このまま薄くなってしまうのでは?」
と心配されることがあります。
そんなとき私は、
「夏に抜けなかった、抜け毛が少なかった分が、今になって抜けているのかもしれません。あまり抜け毛の本数は気にしすぎないほうがいいですよ」
とお話しすることがあります。
実際、私が長年見ているお客様の中には、秋に抜け毛が増えたように感じても、その時期を過ぎると自然に落ち着いてくる方がいます。
ですから、
抜け毛が一時的に増えたことだけで、薄毛になったと考える必要はない
と私は考えています。
では、実際に薄毛は何歳くらいから気になり始めるのでしょうか?
薄毛は何歳から始まる?ついては、こちらの記事で詳しく書いています。
👉「薄毛は何歳から始まる?年代別の傾向と気になり始めたときの考え方」
抜け毛が多い時期を過ぎると、また元に戻っていく
ここからは、私が長年見ているお客様の一人について、少し具体的にお話しします。
この方は頭皮の皮脂がかなり多いこともあり、長年、頭皮ケアを続けています。
月2回ほど頭皮ケアをされるため、髪の状態を継続して観察することができます。
10年ほど前だったと思いますが、以前は毎年、夏の終わりになると抜け毛が増えていました。
その時期には、見た目にも髪が少なくなったように感じることがありました。
いつも髪に触れている私だからこそ、
「いつもより少し減った感じがするな」
という変化を感じ取ることができます。
そこで頭皮スコープで確認すると、普段は一つの毛穴から3本の髪が見えることが多いのに、その時期には2本になっていたり、1本になっていたりするところが見られました。
抜け毛が増える季節はある?秋に抜け毛が増えたと感じる理由を理容…
頭皮スコープで見ると、その後に短い髪が見えてくる

抜け毛が増えている時期には、次に生えてくる短い毛は、まだあまり見当たりません。
ところが、その2週間後、あるいは1か月後にもう一度頭皮スコープで見ると、短くて細い髪がちらほら見えるようになることがあります。
その時点では、見た目としてはまだ髪が減ったように感じます。
ところが、そのさらに2週間後、あるいは1か月後に見ると、
「元の状態に戻ってきたな」
と感じることがあります。
頭皮スコープで見ると、以前見つけた短い髪が伸びていて、それとともに太くなっているように見えます。
私自身、こうした変化を実際に何度も見てきました。
ただし、「生えかけの髪は必ずこのように太くなる」と医学的に説明するものではなく、あくまで私が頭皮スコープで観察してきた範囲での感覚です。
毎年同じように見えても、抜け毛が増える時期は変わってきた
このお客様を長年見ていると、さらに興味深い変化がありました。
以前は、夏の終わりから秋にかけて抜け毛が増えていました。
そして、抜け毛が増えて髪が減ったように見えても、2か月ほどすると以前の状態に戻るということを繰り返していました。
ところが、数年前から、抜け毛が増える時期が少しずつ早くなってきたのです。
最近では、6月から7月ごろの梅雨の時期に抜け毛が増えるようになりました。
そして、やはりその約2か月後には、抜け毛が増える前の状態に戻っていくように見えます。
そのため、秋になるころには、抜け毛が減って元の状態に戻りつつあります。
ここ3年ほどは、そのような状態が続いていて、今年も同じような間隔になっています。
なぜ抜け毛が増える時期が早くなったのか。
これは私にも分かりません。
長年同じ方の髪を見ているからこそ気づけた、ちょっと不思議な変化です。
秋だけでなく、春先に抜け毛が増える方もいます
ここまで秋の話をしてきましたが、春先に抜け毛が増えて心配される方もいます。
冬から春へ季節が変わる時期ですから、それも季節の変化によるものなのかもしれません。
ただ、私が理容室で感じてきた範囲では、春先の抜け毛よりも、秋の抜け毛を気にされる方のほうが多いという印象があります。
反対に、
「冬になって抜け毛が急に増えた」
という相談は、私はほとんど聞いた記憶がありません。
もちろん、これはあくまで私が長年理容師として接してきたお客様についての印象です。
抜け毛の本数だけで、薄毛かどうかを判断しない
私は、抜け毛の本数が増えたから薄毛になった、とは考えていません。
髪はずっと同じ状態で生えているわけではなく、自然に入れ替わっていきます。
そのため、一時的に抜け毛が増えることがあっても、それだけで薄毛と判断することはできません。
むしろ私は、
「抜けた本数」よりも「今の髪全体がどうなっているか」
を見ることが大切だと思っています。
髪のボリュームや太さ、頭頂部や生え際の見え方など、以前と比べてどう変わっているのかを見ることです。
抜け毛の本数には、人によって違いがあるのでは?
ここで、私が長年理容師をしていて感じていることがあります。
お客様の中には、
「この人は、いつも結構髪が抜けているな」
と感じるくらい、抜け毛が多い方がいます。
ところが、次に来店されたときに髪全体を見ても、特に髪の量が減っているようには感じません。
こういう方を見ると、私は、
髪の入れ替わるスピードが比較的早いのではないか
と考えることがあります。
一般的に、髪には「ヘアサイクル」と呼ばれる生え替わりの周期があります。
男性の場合、髪が生えてから抜けるまでの期間には個人差があり、一般的には数年単位とされています。
例えば、同じように頭髪がたくさんある人でも、髪の入れ替わる周期が比較的短い人と長い人では、同じ期間に抜ける髪の本数にも違いが出てくるのではないか、と私は考えています。
これは、私が実際にお客様の抜け毛を一本一本数えて確認したわけではありません。
「抜け毛は多いように見えるのに、髪全体の状態はいつも変わらない」
というお客様を長年見てきたことから、そう考えているのです。
ですから、単純に「抜け毛が多い=髪が減っている」と考えないほうがいいと思っています。
髪がどこまで伸びるかにも、個人差があります
ヘアサイクルの違いは、女性のお客様を見ていると、別の形でも感じることがあります。
髪をずっと伸ばし続けていると、
「背中の真ん中あたりまで伸びると、それ以上はなかなか伸びない」
という方もいます。
一方で、腰のあたりまで伸びる方や、さらに下まで伸びる方もいます。
もちろん、髪を切るかどうか、髪質などいろいろな条件がありますが、私はこうした違いにも、髪の寿命やヘアサイクルの長さが関係しているのではないかと考えています。
ヘアサイクルには個人差があり、長い人ではかなり長い周期になるとも言われています。
ただし、ここについても、私は医師ではありませんので、
「腰まで伸びる人は必ず7年のヘアサイクルがある」
というようなことを言いたいわけではありません。
40年以上、理容師として実際にいろいろな髪を見てきた中で感じていることとしてお読みください。
「抜け毛が多い」ということは、それだけ髪があるという見方もできます
これは少し逆説的な話になりますが、私自身は、
抜け毛が多いということは、それだけ抜ける髪があるということでもある
と考えています。
かなり薄毛が進んでいる方の場合、そもそも髪の本数が少なくなっているため、抜ける髪の本数も少なくなっているように感じることがあります。
ただし、これはあくまで私が長年の理容師経験から感じていることです。
「抜け毛が多い人は必ず髪の本数が多い」と医学的に断定するものではありません。
髪の状態には個人差がありますし、抜け毛の原因も一つではありません。
抜け毛が気になるなら、理容師に髪の状態を聞いてみるのも一つの方法
抜け毛が増えたと感じたときは、自分だけで抜け毛の本数を数え続けるより、いつも髪を切ってもらっている理容師に聞いてみるのも一つの方法だと思います。
理容師は、毎回同じお客様の髪に触れています。
そのため、
- 髪を指でつかんだときの感触
- トップのボリューム
- 髪の太さ
- 地肌の見え方
- 前回までとの違い
などから、「以前と少し違うな」と感じることがあります。
私自身も、長年担当しているお客様については、
「前より少し髪が細くなったな」
「今日は少しボリュームが少ないな」
と感じることがあります。
もし頭皮スコープを置いている理容室なら、拡大して頭皮や毛穴、髪の状態を見てもらうのも一つの方法です。
抜けた髪を見ると、どんなことが分かる?
最後に、実際に抜けた髪について、私が理容師として感じていることを書いておきます。
自然に抜けた髪を見ると、その人本来の髪の太さや質を持った、比較的しっかりした髪であることがあります。
ただし、「太くてしっかりしていれば正常」「細ければ異常」と単純に決められるものではありません。
もともと髪の太さや質には個人差があるからです。
大切なのは、
その人本来の髪と比べてどうなのか
ということだと思います。
一方、薄毛がかなり進んでいる方では、細くて短い髪が抜け毛の中に混ざっているように感じることがあります。
さらに進んだ状態では、私の言葉でいうと「ヒョロヒョロっとした、頼りない感じの髪」が抜け毛の中に見られることもあります。
私は、こうした髪を見ると、十分に成長しないまま抜けているのではないかと感じます。
ただし、これについてはヘアサイクルなど医学的な知識が関係してくるため、ここではあくまで、長年髪を見てきた理容師としての私の考えとしてお読みください。
抜け毛が増えたときは、まず髪全体を見てみましょう
抜け毛が急に増えると、
「このまま薄毛になるのでは?」
と心配になるものです。
特に秋になると、毎年のように抜け毛が増える方もいます。
私が長年見てきたお客様の中には、秋に髪が減ったように見えても、しばらくすると元の状態に戻っていく方がいます。
また、同じ方でも、以前は秋だったのが、最近では6~7月ごろに抜け毛が増えるようになったケースもあります。
このように、抜け毛が増える時期にも個人差や年齢による変化があるのだと思います。
ですから、抜け毛が増えたときには、
「何本抜けたか」だけを気にするのではなく、「髪全体がどう変化しているか」を見てみる。
私はそれが大切だと考えています。
薄毛は、抜け毛の本数だけでなく、生え際や頭頂部の見え方から気づくこともあります。
M字とO字については、こちらの記事で詳しく書いています。
👉「M字とO字の違いとは?薄毛の見え方や気づき方を理容師が解説」
まとめ|抜け毛が増えたからといって、すぐに薄毛とは限りません
今回は、私が40年以上の理容師経験の中で見てきた、季節による抜け毛についてお話ししました。
私の経験では、特に夏の終わりから秋にかけて、抜け毛が増えたと感じる方が多くいます。
一方で、春先に抜け毛が増える方もいますし、最近では6~7月ごろに抜け毛が増えるお客様もいます。
つまり、抜け毛が増える時期には個人差があります。
そして何より、
抜け毛が増えた=薄毛
ではありません。
一時的に抜け毛が増えて、その後また元の状態に戻る方もいます。
私自身、同じお客様の髪を長年触り、頭皮スコープでも継続して観察してきたことで、こうした変化に気づくことができました。
抜け毛が気になる方は、まず慌てずに、以前と比べて髪全体がどう変わっているのかを見てみてください。
そして、気になる状態が長く続く場合や、明らかな薄毛の変化がある場合には、理容師だけで判断せず、必要に応じて医療機関に相談することも大切です。
抜け毛が気になると、「シャンプーの仕方や回数が関係しているのでは?」と考える方もいると思います。次回は、シャンプーは毎日したほうがいいのかについて、理容師の立場から考えてみます。
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